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『クラウド化する世界』(後半)@職場昼休憩

前半では、現在のIT化と相似形をなす形で20世紀の電化によって社会がどう変わってきたか、エジソンのことが仔細に述べられていた。エジソンの会社の採用試験問題は、まるでGoogleのようだ。

「どのような状況であればウソも許されると思うか」
「あなたが50歳になったときの典型的な一日はどのようにすごされているか述べよ」
「あなたが死ぬとき、自分の人生に満足したかどうか判断する基準は何か?」     (idea*idea)


で、そんなモクモクしたクラウド世界はエデンの園ではない、というあたりを短くまとめると、

労働価値の変質:資産数十億以上を保有する数パーセントの人たちとそれ以外に極端に分化しており、それはさらに加速している。しかし、労働の対価の算出方法を考え直すセクションが現在の資本主義と民主政治では存在しない。株式市場を通して新しい形で富が集中する現在の構図では、戦後の労働運動のような企業の経営者側を搾取者として闘う方法を繰り返しても話にならない。

人種や所得層による異質化:価値観やちょっとした好みを共有できるメンバーがフラットに合流できる社会では、ちょっとした嗜好の差が深刻な異質化を及ぼし、社会が不安定になる。

イラクのテロリストがGoogleMapを印刷してミサイルの標的を定める座標を得るのに使っていたように、草の根レベルの暴力が破滅的な影響を及ぼしかねない。世界はますます神経質になっていく。

挙げられているのは概ね以上の3点か。その後、一歩引いた視点から明るい未来を信じる立場が紹介される。

電気のないエジソン以前は、ろうそくや囲炉裏や暖炉を家族で囲んで暮らすのが当たり前で、その場所を離れて一人で勉強したり本を読んだりして部屋で過ごすのは普通ではなかった。
今では、そんな生活はちょっと想像できない。できたとしてもキャンプの一晩二晩だ。
実はここが本書の結びで、我々が今でもろうそくの火に魅了されるのは、その「現実感」からなのだそうだ。
揺らぐ炎に照らされた周囲の物の存在感、暖炉を囲んで会話した家族の時間などというものに比べて、電球や蛍光灯の明かりは現実感が乏しいという。
生まれた時から家の天井が蛍光灯だった自分には分からないのだが、なんとなく想像はできる。
そしてそれは、生まれた時から家のパソコンが高速回線でネットにつながっている今のネットネイティブな10代の若者にとってもそうなのだということも。

ではその先には何があるの? でAIの話になる。Googleの有名な計画、世界中の図書館の書物をスキャンして取り込む計画について、ある技術者は言った。

我々は人に読んでもらうために本をスキャンしているんじゃありません。AIに読ませるためにスキャンしているんです  (p268)


Googleの検索結果が当たり前になって、それがどのようにインデックス化されて情報が絞り込まれているかということに驚きを感じることはもうない。
しかし、世界中の書物の内容が、世界中の書物にどのように「引用」されたかをランク付けされて瞬時に返されたら、驚きを感じないだろうか。
次の書物にキーワードが含まれています。
 1873年に出版されたこの本に該当する文章は誰それなど、32人の著名人に124回引用されています。
 …なんてコメント付きで。まるではてブかdigg、Amazonサヂェスチョンぢゃまいか!

そんな検索エンジンの情報といっしょに育った人間はどうなってしまうのか?もう想像できない。この年の僕でも寝るのも忘れてググりに没頭してしまいそうだが、本書の著者は、そんなものは薄っぺらでだだっ広いパンケーキのようなものだという。ただそういう一方で、こんな一節も目にとまった。

さて、全世界のコンピュータが接続されて「ワン・マシン」となるとき、我々はついに…(p276)

ユダヤの思想を一言で表す有名な言葉に、「ワンワールド・オーダー」というものがある。直訳すると「世界で一つの秩序」だが、
この言葉の意味するものは言うまでもなく深い。世界のどこにいっても余所者扱いで帰る場所というものがないユダヤ人の気持ちを想像するのは難しい。
ただ単に自分たちが唯一支配する世界秩序を夢見ていっているわけではないだろう。
流浪を経験した者しか感じ得ない、世界の行き着く先はこうでしかないという結論のことをいっているのだと僕は思う。またそれは、Googleの創業者の一人、ブリンが言っていることとも変わらないのではないか。

究極の検索エンジンは世界の全てを理解するでしょう。それは世間が考えているほど遠い先のことではない。 (p256)


我々は人々の多様性を尊ぶと同時に、壁をよじ登って多様な人々を見渡し、全てを理解する者になろうともしているのだ。

WIRED VISIONの記事にちょうどこんなCBSの動画があった。脳でパソコンを操作している。

















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笹部 政宏
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